柳井美加奈先生リサイタル
2022-11-02


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 10月30日、四谷の紀尾井ホールで、柳生先生の第22回「二人会」がありました。1999年から初めて、毎年リサイタルを開催と言うことだけでも凄い!ことです。

 タイトルの「二人会」とは、=四国八十八ヶ所を巡めぐる遍路の笠かさに書かれる言葉で、信仰を同じくする弘法大師との二人での同行を意味する=とのことです。

 今回のプログラムは〓

1・吾妻獅子 三絃本手 三絃替手 それぞれ既に演奏活動をなさっているお弟子さん四人による演奏です。最初の曲は、「在業平華の東下りから題材をとった、江戸の遊郭の風情を正月の獅子舞に乗せた曲」なので、「紋付黒留袖」のお弟子さんたちのお着物と相まって華やかでした。

2・ゆき 箏 柳井 美加奈  尺八 善養寺 惠助   
    作詞 流石庵羽積 作曲 峰崎匂当

 地歌の作曲者としても第一級、そして中でも器楽的な曲、手事物としても有名なこの曲は、先生の詩情に溢れた地歌と、尺八との手事の美しさに、時の経つのを忘れるほどでした。曲名の「ゆき」は、俳句の「花も雪も払えば清き袂かな」から来ているとのことです。

3・船の夢 箏 柳井 美加奈  三絃 佐藤 紀久子
   作詞 酒井某 作曲 菊岡検校 箏手付け 八重崎検校

 =遊女の身は、次々と別の男に接しなければならないので、その心境を船に喩えたもので、さらっとした曲調であるが、内容は重い=と解説にありました。私はお二人の先生の掛け合いの妙が素晴らしいと、毎回思っています。

 先生のblogを拝見すると、「楽しみしていたリサイタルだが、終わった今、演奏のことを考えると息ができないくらい苦しい」と。私は、ピアニストではありませんが、それでも演奏つきのセミナーだったので、先生のこのお言葉は凄くよくわかります。仕事から全て手をひいた今、コンサートに行くたびに、「何とおっそろしい世界にいたものか!」と、しみじみ思います。

=写真は先生と。この写真を見て、かつてセミナーをやっていた鈴木洋子とお分かりになる方はいらしゃらないかと・・・=
[お箏]

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